それはまるで小説のような音楽 あるぱちかぶと
僕はラッパーが嫌いだ。
zeebraとか般若とかたぶん聞く人が聞けばすごい才能をもっていていい曲なんだろうけど僕は苦手だ。
というかそもそも人種的に彼らと僕は対極に位置している。
zeebraとかなんだよあの編み込み。怖すぎ。
道であんなのとすれ違う時には露骨に目をそらしてしまうわ。
そんな僕だが何人か好きなラッパーはいて、あるぱちかぶとはその一人だ。
(もしかしたらポエトリーリーディングにジャンル分けされるかもしれないが)
「ラップなんてDQNがなんか好き勝手にほざいているんでしょ」とか思っているあなた。
ぜひ一度あるぱちかぶとを聞いてほしい。そんな考え吹き飛ぶから。
彼の音楽の特徴の1つは圧倒的な情報量である。
短編小説を5分間で無理やり朗読したかのようである。
例えば「完璧な一日」は1人の人間の一生を5分間に濃縮させている。
頭の中で様々な映像がどんどんと再生されていく。
もはやラッパーというよりも語り部という表現のほうが正しいのではないかと思うほどである。
もちろん情報量が多いのでなかなか片手間に聞くということができない。
しかしそれがかえって曲への没入感を高めている。
あるぱちかぶとのラップはメロディも耳に残る。
メロディなんておまけになっているその辺のラップとは大違いである。
そんなあるぱちかぶとだが現在は何をしているのか不明だ。
一説によるとNHKで働いているとかいないとか。
できればセカンドアルバムを出してほしいところだがたぶんお金にならないんだろうなと思う今日この頃である。
最後に僕が一番好きな曲でお別れとしたい。
この曲は世界観が素晴らしい。日本人に生まれたこととあるぱちかぶとに出会えたことを感謝したくなる。