ハルカトミユキよ甦れ
インディーズからメジャーに行って方向性が変わってしまうことはよくあることである。
「売れる」ことが求められるメジャーで方向性が変わってしまうことは仕方がないことではあるが、インディーズ時代からのファンとしては悲しいところである。
悲惨なのは方向性を変えたのにも関わらず新規のファンを取り込むことができず、既存のファンも逃してしまうこともあるということである。
ハルカトミユキもそのような事態に陥りそうで不安でならない。
ハルカトミユキは名前の通りボーカル&ギターのハルカとキーボード&コーラスのミユキのユニットである。
2013年にパスピエやtricotらとともにiTunes Storeがブレイクが期待できる新人アーティストを選出する「ニューアーティスト 2013」に選ばれ、同年にメジャーデビューした彼女らだが近年迷走が続いている。
これがハルカトミユキの初期の曲である。
後半に一気に畳みかけ、聞くものを圧倒させるメロディ。
絶望の中に身を置き、悩みながら、それでも強く生きてくという力強さを感じさせる歌詞。
ハルカの細くも力強い歌声とミユキのまさに縁の下の力持ちというべきコーラス。
それらが絶妙に絡み合って強烈なインパクトを与えてくる曲である。
ミユキのキーボードの良さが光るこの曲もとても素晴らしい。
しかしメジャーデビューしてから徐々にハルカトミユキの楽曲は変わってきた。
一昨日公開されたばかりの新曲が次である。
なんだこれ……
メンヘラ臭い歌詞に以前よりバンド感を押し出しているのに盛り上がりに欠けるメロディ、胡散臭い歌声に弱いコーラス。何をとっても以前のハルカトミユキらしさがない。
インディーズ時代の「反撃」を前面に打ち出し力強かった姿はどこに行ってしまったのか。
これで売れていっているならこちらとしても「悲しいけどこういったのが今求められているんだな」と納得もできるが残念ながら数字もついてきていない。
レーベルの方針もあると思うが初心に戻った楽曲製作を行ってほしいところである。(いっそのことインディーズに戻ってほしい感もある)
あとすごい個人的な感想だがもっとミユキの出番を増やしてほしい。
ミユキのコーラス、キーボードなしに「ハルカトミユキ」はありえない。
それにしても最近の安っぽい洋画のようなMVはなんなのだろうか
これとか
これも曲以前にMVが痛すぎて見てられない。
野音でフリーライブを行ったこれから1年が大きな転換であると思う。
すごい才能はもっていると思うのでこのまま埋もれて行ってしまうことないようにいってほしいところである。